タックスヘイブンとして知られるセーシェルとは?オフショアの仕組みと治安事情
セーシャルは、アフリカ大陸の東側、インド洋に位置する島国です。正式名称はセーシェル共和国で、大小さまざまな島々から構成されています。首都はマヘ島にあるビクトリアで、美しい海や豊かな自然を生かした観光業が主要産業の一つとなっています。セーシャルというと、リゾート地としてのイメージが強いかもしれませんが、国際的な金融や法人設立の分野でも知られています。特に海外で取引を行うオフショア法人を設立する場所として注目されてきたことから、オフショアという言葉とともに紹介されることがあります。一方で、セーシャルで法人を設立すれば自動的に税金がなくなるというわけではありません。現在のセーシャルでは、事業の内容や所得の発生場所などによって課税関係が判断されるため、制度を正確に理解することは特に重要です。セーシャルがタックスヘイブンとして知られる背景には、海外からの資産や事業を受け入れる法人制度が整備されてきたことがあります。特に国際事業会社、いわゆるIBCを利用した法人設立が行われてきたことから、国際的な資産管理や事業活動の拠点として認識されるようになりました。ただし、タックスヘイブンという言葉から、すべての所得に税金がかからない国を想像するのは適切ではありません。セーシャルでは従来から領域主義を基本とする税制が採用されており、セーシャル国内で発生する所得については課税対象となります。また、2021年以降は一定の法人について経済的実体に関する要件も導入されています。そのため、現在のセーシャルを理解する際には、「税金がない国」と考えるのではなく、海外事業と法人制度、所得の発生場所、経済的実体などを組み合わせて考える必要があります。
オフショア法人とは、企業や個人が主に居住国とは異なる海外の地域に設立する法人を指す一般的な呼び方です。セーシャルでは、国際的な事業活動を想定した法人制度が整備されており、海外の顧客との取引や資産管理などを目的として法人が利用されてきました。基本的には、現地の法令に従って法人を設立し、会社名義で銀行口座や契約関係などを整備しながら事業を行います。ただし、法人を作っただけで税務上の居住地や所得の発生場所が変わるわけではありません。また、法人の所有者や実質的な支配者に関する情報についても、近年は国際的な透明性を重視する制度が整備されています。セーシャルでは国際事業会社に関する法律の改正や、実質的所有者に関する法令の整備も進められています。
セーシャルの税制を考えるうえでは、どこで事業活動が行われ、どこから所得が生じているのかを確認することが重要です。セーシャルの税制は領域主義を基本としており、セーシャル国内で行われる事業活動などから生じる所得は課税対象となります。現在、一般的な会社については一定の事業所得に対してビジネス税が課されており、セーシャル歳入委員会は会社について課税所得の最初の100万セーシェル・ルピーに15%、それを超える部分に25%という税率を案内しています。そのため、セーシャル法人を利用する場合は、設立地だけを見て税負担を判断するのではなく、法人の活動内容、所得の種類、管理や支配が行われる場所、取引先の所在国などを確認する必要があります。さらに、法人を所有する個人の居住国にも税務上のルールが存在するため、海外法人を設立したことだけで日本など居住国の課税関係がなくなるわけではありません。
セーシャルは観光地として知られており、治安については比較的安定しているとされています。日本の外務省が2026年2月に更新した安全対策基礎データでも、強盗、誘拐、殺人などの凶悪犯罪はほとんど発生しておらず、治安情勢は他のアフリカ諸国と比べて安定しているとされています。一方で、スリや置き引きなどの一般犯罪には注意が必要です。特に夜間やビーチ、観光客が多い地域では、貴重品の盗難などが発生しています。英国政府も、住宅やホテル、ビーチ、歩道などで侵入盗や窃盗などのリスクがあると案内しています。生活環境については、マヘ島を中心に都市機能が整備されていますが、日本や欧米の大都市とは環境が異なります。島国であるため、物資やサービスの調達、移動、医療などについても地域による違いがあります。長期滞在や法人運営を考える場合は、観光地としての印象だけではなく、実際の生活環境も確認することが大切です。セーシャルで特に注意したいのが、貴重品の盗難や置き引きです。外務省は夜間やビーチなどでスリや置き引きが発生しているとしており、夕方以降は人通りが少なくなる場所もあるため、夜間の一人歩きには注意が必要です。海外で法人関連の手続きなどを行う場合も、防犯だけでなく、契約や送金に関するトラブルに注意する必要があります。法人設立代行会社や金融機関などを利用する際には、サービス内容や料金、契約条件、必要書類などを事前に確認しましょう。また、セーシャルには薬物に関する厳しい法律があります。少量の所持などであっても重大な処罰につながる可能性があるため、現地の法律を軽視しないことが重要です。
オフショア法人の設立や運営補助を主業務とするサービスプロバイダはタックスヘイブンと言われる国の税務を含めた事情にも精通していますし、解説できる銀行の情報も持ち合わせています。そして常に情報をアップデートしていますので、適切なアドバイスがもらえます。ですので、セーシャルをはじめとするタックスヘイブンでオフショア法人を設立しようと考えるのであれば、専門家であるサービスプロバイダを利用する事が一番の近道でしょう。